「理工系人材育成に関する産学官円卓会議」報告
「職業実践力育成プログラム」(BP)認定制度について
北山浩士氏 文部科学省 専門教育課長
(第2回「理工系人材育成に関する産学官円卓会議」より)
文部科学省が制度設計を行っております「職業実践力育成プログラム」の認定制度について御紹介いたします。この制度は、本年2015年3月に教育再生実行会議の第6次提言を受けまして、有識者会議を設けて検討を行ってきたものです。
社会に出た後も、誰もが「学び続ける」ことができる社会を目指し、大学等における、社会人や企業のニーズに応じた実践的・専門的なプログラムを文部科学大臣が認定し、社会人の学び直しに貢献すべく、現在取り組みを進めているところです。
7月31日に、認定要件等を定めた告示が公布施行されて、大学等からの公募を開始しているところです。
認定要件としては、1つ目が、大学・大学院・短大・高等専門学校における正規課程及び履修証明プログラムであるということで、学問分野は特に限定しておりません。
2つ目としては、対象とする職業の種類、取得可能な能力を具体的かつ明確に設定し、公表していること。
割と重要な要件が、総授業時数の5割以上を目安に、(1)実務家教員や実務家による授業、(2)双方向討論、(3)実地での体験活動、(4)企業と連携した授業、という教育方法を2つ以上取り入れているというものです。
その他にも要件がありますが、これらの要件を満たす実践的・専門的なプログラムを文部科学大臣が認定することで、社会人の学び直す選択肢の可視化、大学等におけるプログラムの魅力の向上、企業等の理解増進を図り、社会人の学び直しを推進していきたいと考えています。
この制度では、厚生労働省の教育訓練給付制度とも連携し、年間48万円ぐらいまで教育給付金が出るというシステムを活用できるか、厚生労働省と協議しているところです。
今後のスケジュール(予定)は、7月31日~10月9日大学等への公募、10月~11月ごろに有識者からなる有識者会議による審査を経て、12月ごろに認定し、来年度より各大学で認定されたプログラムが開始されるように進めていきたいと考えております。
例えば、履修証明プログラムは、年間に120時間の授業を一定の科目で組み合わせて行うというようなものですから、現在、各大学において、認定要件に近いプログラムが幾つか形成されていて、それらがこの制度を満たすものに作られていくことになりますと、もしかすると認定が可能かもしれません。是非大学の先生方には、この認定プログラムの構築を御検討、あるいはPRしていただけると有り難く思います。また、産業界の皆さま方にも、大学等と連携してこのようなプログラムを作っていただくニーズがあるということであれば、是非取り組みいただければと思います。
文部科学省ホームページ(職業実践力育成プログラム認定制度)
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/bp/index.htm